◎桃太郎こんにちは
それは96年の12月初旬であった。

双子と聞いたとき、

”ヤッター!!うれしー!!!” 

これが偽りのない感想だった。
親になることは別に珍しくないが、 双子の親になることはなかなか出来ないだろ。

さっそく双子についての調査を開始。
双子用のベビーカーを見に行ったり、双子育児のメーリングリストにも入った。
でも調べていくうちにわかったことは

”双子の育児は並じゃないぞ。”

ということであった。

出産までは妊娠中毒症、切迫早産、超未熟児・・・への不安。
生まれてからも育児は2倍以上の大変さ。
知れば知るほどわからないことばかり。

でもそのときははっきり言って喜びいっぱいでした。

そしてわが家の双子の胎児たちはいつしか

”桃・太郎”

と呼ばれるようになっていました。
なぜ桃太郎かというと双子なら男女がいいとおもって
桃ちゃん(女)と太郎ちゃん(男)と名づけました。

そうこうするうちに桃太郎も順調に成長し、季節も春となりました。
GWは会社も10連休。体調もいいので東京ディズニーランドへも
行きました。ミクロアドベンチャーは2時間以上も並んだけど、
たのしかったなあ・・・・

今思えば、こんな無茶がいけなかったのかもしれません・・・・・


◎それは突然訪れた
その日は定期検診の日であった。

少し体重はオーバーであったが妊娠中毒症の兆候もなく経過も順調であった。
すでに26W(7ヶ月)となり、そろそろ性別もわかるかなと思っていた。

会社で仕事をしていると電話がかかってきた。妻からである。

”片方の子が降りてきているの、子宮口も2cm開いてるの”

”えっ!!それってどうなるんだ!!”

”わからない。でも明日から入院しなさいって。”

大変だ!!

桃太郎ー!大丈夫か!!


◎Qちゃん32歳の誕生日
診断は”切迫早産”でした。
子宮口が2cmほど開き、胎児が出たがっているようだ。
安静にしていなくては生まれてしまうかもしれない。

入院してからはベットの上で安静。
お風呂もシャワーもだめ。
かわいそうだが出産まで頑張ってもらわなければ、一日でも
長く体内にとどめることが胎児の安全につながる。

最初は張り止め薬の”ウテメリン”も飲み薬でしたが、
入院も一ヶ月になったころから24時間の点滴になりました。

そうこうするウチに5月24日になりました。
この日はQちゃんの32回目の誕生日です。
ベットの上での誕生日、ちょっと寂しいですが、その3日前に
病室でこっそりお寿司とケーキを食べてお祝いをしました。

プレゼントはこれだ!!


真珠とダイヤのベビーズリング、双子が女の子ならいいなあ。
しばらくはおかあさんのペンダントトップです。


◎いとQtwins誕生。
35W1Dの朝、自宅にいたいとQのところに病院から電話が、
主治医:陣痛の間隔が短くなり、張り止めも限界になり、今日、帝王切開します。

いよいよ来たか。あわてて病院に駆けつけると後からいとQ父母もやってきた。
手術開始から1時間、保育器に入ってtwinsがやってきた。
どうやら元気そうだがちょっと大きさが違うぞ。

”男の子と女の子です”と医師がいった。
”えっ!!”、あれほど二人とも女の子と言われたのに(ちょっと驚き)
”すぐに泣きましたから、大丈夫ですよ、心配ない。”
”あっ、ありがとうございます。”

ふー、良かった。ホッとした。Qちゃんも元気なようだ。

”父親になったんだな、俺も・・・・”

いとQtwinsの写真

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